クイックノート

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VTuberの切り抜き動画は何分がいいのか

切り抜きチャンネルが乱立し、
切り抜き界隈は激戦となりつつあります。

切り抜き動画は数時間の長い動画の中から、
一部を抜き出して作成されますが、
抜粋箇所の動画の長さは実に様々です。
1分未満の一瞬の切り抜きもあれば、
20〜30分のように本編並みの長さのものもあります。

そこで気になるのは、
どの程度の長の切り抜きが適しているかということです。

以前、切り抜き動画の投稿の時間の早さが、
その後の切り抜き動画の再生回数に
どのように影響を与えるかについて調べました。

clean-copy-of-onenote.hatenablog.com

今回も、同様にデータを元に、
「切り抜き動画は何分が適しているか」
を調べてみたいと思います。

方法

以前の記事と同様に、
YouTubeAPIを利用して、
切り抜き動画の動画の長さと再生回数を取得しました。

clean-copy-of-onenote.hatenablog.com

結果

散布図

まずは散布図でデータの全体像を掴みましょう。 横軸は動画の長さ(分)で、
縦軸は動画の再生回数を表しています。

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切り抜き動画の長さと再生回数

散布図で見ると、1〜3分の短い動画と、
10〜15分の動画に再生回数の多い動画が見られます。
そして、全体的には右肩下がりの傾向があるように見えます。

では、1〜3分のように短い切り抜き動画が
再生されやすいということでしょうか?
その結論を出すのはまだ早いです。

実は、1〜3分の動画は投稿数自体が圧倒的に多く、
その中で"当たった"動画の再生数が多いせいで、
散布図上で目立っているのです。

以降では、もう少し細かく見ていきましょう。

動画の長さの分布

投稿されている切り抜き動画は、
どの程度の長さのものが多いのでしょうか?

以下のグラフでは、動画の長さの分布を示しています。
赤の棒グラフはヒストグラム、 黒線は累積分布を示しています。

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切り抜き動画の長さの分布

グラフから、短い切り抜き動画の数が圧倒的に多く、
90%程度は10分以内の動画であることがわかります。
切り抜き動画の供給側としては、
短時間の動画で溢れているという現状のようです。

長い動画を作るとなると、
編集やエンコードに時間がかかるので、
短い動画の方が作りやすいということが反映されていそうです。

動画の長さと再生回数の関係

それでは、どの程度の長さの動画が、
平均的に再生されやすいのかを見ていきましょう。

下のグラフは、横軸に動画の長さ(分)、
縦軸に平均の再生数をプロットしたものです。
赤線は回帰曲線です。
20分以上の長さの動画はデータ数が極端に減るため、
横軸は20分までとしています。

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切り抜き動画の長さと再生回数

グラフを見ると、
5分未満の短時間の動画は平均的な再生数は少なく、
10〜15分程度の動画の再生数が再生数が多いことがわかります。

やはり、散布図で短時間の動画の再生数が目立っていたのは、
短時間の動画の数自体が多かったことが原因のようです。

考察

今回の調査の結果から、
10〜15分程度の切り抜きが平均的に
再生数が多いことが分かりました。

切り抜き動画自体は10分未満の短時間の動画が多いのに対して、
再生されやすいのは10〜15分となっており、
供給と需要にギャップがありそうです。

では、なぜ少し長めの切り抜き動画が再生数を集めているのでしょうか。
その理由について考えられるものを考察してみましょう。

動画の長さとクオリティ

長い動画ほど、編集に労力がかかるので、
切り抜き動画製作者としても、
力の入れて動画を作成すると考えられます。

そうすると、短時間の動画よりも、
少し長い切り抜きの方が、
動画としてのクオリティが高く、
それが自然と視聴者を惹きつけている可能性があります。

切り抜き動画の種類の違い

動画の長さによって、
切り抜き動画自体の種類がそもそも違う可能性があります。

短時間の動画は、
動画の見所をピンポイントで取り上げたものが多いのに対して、
10〜15分となると、
様々なシーンをつなぎ合わせた総集編のような動画が多くなります。

特に、総集編のような形式だと、事前知識が不要で、
新規参入者にとってもハードルが低くなるため、
多くの視聴者をターゲットに取れます。

再生のための労力に見合う長さ

YouTubeでは有料プランに加入していないと
動画再生開始の際に広告が再生されます。
動画を再生する前には、
検索をかけたりと視聴者は何かしらの労力を払って、
動画の再生を行います。

再生する動画が短いと、
動画を再生するのに1分時間かけたのに、
再生されるのは30秒だけというようなことも起こるかもしれません。

上は極端な例としても、
動画再生するための労力にある程度見合う
長さの動画が求められることがありそうです。

YouTubeが再生して欲しいコンテンツ

YouTubeは、 ユーザーの自由時間を動画再生に当ててもらって、
サービスを提供します。
そのため、ユーザーにはなるべく長い時間
動画を見てもらう方が望ましいと考えるでしょう。
実際、YouTubeは動画の投稿者に対して、
動画の平均視聴時間という指標をフィードバックしています。

短時間の動画ではどうしても視聴時間は短くなるので、
YouTubeとしては、より長い時間の再生が期待できる、
長めの動画をオススメ等で表示したくなるでしょう。
YouTubeのリコメンドのアルゴリズムは不明ですが、
YouTubeが再生して欲しいコンテンツを目指すのは、
間違った方向ではないでしょう。

まとめ

VTuberの切り抜き動画の長さは、
何分ぐらいがいいのかという疑問から、
切り抜き動画の長さと再生回数の関係について調査しました。

結果として、
- 10分〜15分程度の動画の再生数が長い
- ほとんどの切り抜き動画は10分未満
であり、再生されやすい動画と、
実際に供給されている動画にギャップがありそうでした。

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