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学校では教えてくれない【due to】の正しい使い方

「~のために」のように、
原因や理由を表す"due to"という英語のフレーズですが、
実は、使い方に注意が必要です。

形容詞句と副詞句

"due to"の使い方を知るためには、
まず、形容詞句と副詞句を思い出さなければいけません。

形容詞句、副詞句とは、どちらも、
文章の中で別の部分を修飾する修飾句です。

ところが、形容詞句と副詞句では、
修飾する対象が異なっています。

形容詞句は名詞を修飾するのに対して、
副詞句は名詞以外を修飾します。

例えば、"very small" (とても小さい)は、
次の文章
The baby is very small.
の中で、"The baby" (その赤ちゃん)について、
説明を加えたものであり、
形容詞句です。

一方、"very fast" (とても速く)は、
次の文章
He runs very fast.
の中で、"runs" (走る)について、
説明を加えたものであり、 副詞句となります。

due to は形容詞句として使う

"due to" は文章中の他の部分の理由を説明するので、
修飾句であることは間違いありませんが、
実は、形容詞句としてのみ働きます

形容詞句ということは、
名詞を修飾するように使わなければならず、
動詞などを修飾するような使い方は間違いとなります。

例文で、正しい使い方と、間違った使い方を見ていきましょう。

正しい使い方

The congestion due to the traffic accident will continue for one hour.
「その交通事故による渋滞は、1時間続くでしょう」

この文章の場合、"due to" は
"the congestion" 「渋滞」の理由を説明しています。

"the congestion" は名詞なので、
"due to" は形容詞句として働いており、
正しい使いかたと言えます。

間違った使い方

He will be late for the conference due to the traffic jam.
「彼はその交通渋滞のせいで、会議に遅れるでしょう」

この文章では、"due to"は、
"be late" (遅れる)の理由を説明しています。

"be late" は動詞なので、
"due to" は副詞句ですが、
"due to" は形容詞句としてしか使えないので、
この文は間違いということになります。

知らないと、普通にしてても気づかないような間違いですね。

副詞句として使えるフレーズ

それでは、動詞の理由を説明するなど、
副詞句として「~のために」と言いたい場合、
どのような英語のフレーズを使えばいいのでしょうか。

次の二つのフレーズは、
副詞句としても使える、「~のために」を表すフレーズです。

  • because of
  • owing to

これらはどちらも、形容詞句としても、副詞句としても使えるので、
"due to"のように間違う心配なく使うことができます。

まとめ

学校では、「due to」は「because of」と同じように、
「〜のために」と言う理由を表す表現とだけ
学んだ人は多いのではないでしょうか。

「due to」は形容詞句として名詞を修飾すると言うルールを
知る日本人は少ないと思います。

一方で、ネイティブの人からすると、
「due to」を形容詞句以外で使うと違和感があるらしく、
文章の校正等をお願いするとすぐに指摘してくれます。

指摘された時にも、「あ、そうか」と思えるように、
この「due to」の正しい使い方は頭の片隅にでも置いておきたいですね。

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