「PCを廃棄するために、
CD/DVDブートするタイプのハードディスク消去ツールを使っていたところ、
CD/DVDブートができなくて次に進めない」
という相談を受けた時に対応した内容をまとめておきます。
環境
ざっくりとした環境は下の通り
PC: HPのデスクトップPC
ファームウェア: UEFI
OS: Windows 8
ブートの問題なのでOSは直接は関係ないですが、
このくらいの年代だとファームウェアがUEFIであることが多く、
今回のブートの問題にも関わって来ていました。
症状
ハードディスク消去ツールの説明書の手順に沿って、
BIOSを起動し、ブートの「起動順序」を設定しようとするものの、
CD/DVDドライブが見当たらない。
※ブートデバイスとしてUEFIブートにいくつか項目が表示されていて、レガシーブートに何も表示されない
原因
セキュアブートが有効で、
レガシーブートが無効になっている。
HPのサポートページを調べると以下のようなページが見つかりました。
出荷時の設定でセキュアブートが有効になっていて、
このセキュアブートが有効の状態ではCD/DVDからのブートを含んだ
レガシーブートができないことが原因のようでした。
対処法
基本的にはサポートページに沿って、
1. セキュアブートを無効
1. レガシーブートを有効
1. 起動順序を設定
しました。
セキュアブートの無効化
セキュアブートが有効だと、
レガシーブートを有効にできないようなので、
まずはセキュアブートを無効にします。
- PC起動直後「F10」連打でBIOSを起動する
- 「セキュリティ 」→「セキュアブート構成」を選択
- 「セキュアブート」を無効にする
レガシーブートの有効化
続いてレガシーブートを有効にします。
- 上の「セキュアブート構成」画面から「レガシーブート」を有効にする
起動順序を設定
今の場合、UEFIブートは邪魔になりそうなので、
無効にしておきました。
あとはBIOS設定を保存して再起動で、
めでたくCD/DVDブートができました。
用語豆知識
UEFI
UEFIとはUnified Extensible Firmware Interfaceの略で、
従来のBIOSに変わる新しいファームウェアの形態です。
UEFIに対して、従来のBIOSを「レガシーBIOS」と呼びます。
従来のBIOSを使ったブートを「レガシーブート」と呼びます。
セキュアブート
名前の通りセキュアにブートするための方式です。
下手なソフトウェアを起動しないようにしてくれるのですが、
CD/DVDブートを含んだレガシーブートも禁止されてしまうので、
今回は無効にする必要がありました。
まとめ
一昔前なら普通にできていた操作ができなくなることは結構あるものですね。 常に情報をアップデートすることの大切さを感じた事例でした。