昨年の12月にソフトバンク起こった大規模通信障害を受けて、
ソフトバンクの回線契約を解約するユーザーが多いようです。
原因は、導入されていた通信機器の不具合によるものと分かっており、
ソフトバンク自体が直接障害を招いたわけではなく、
なんなら、他の通信会社でも同様の障害が起こってもおかしくはないので、
ソフトバンクを解約したから解決する問題でもないとは思いますが、
障害時の対応などに不満を持った人が多かったのでしょうか。
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あまりに、離れるユーザーが多いため、
これではまずいと思ったのか、
ソフトバンクでは、
解約を申し入れてきたユーザーに通信料の割引を案内する
という方向に向かっているようです。
あくまで「解約を申し入れてきたユーザー」にのみ割引が案内されるので、
障害に文句も言わず黙ってソフトバンクを使い続けているユーザーには、
割引されない料金がそのまま請求され、
解約を申し出たユーザーには割引が適用されるという事態になっています。
文句を言った人が得をするというあまり気持ちのいい状況ではないのですが、
英語の諺にこの状況を的確に表すものがあります。
「The squeaky wheel gets the oil.」
というものです。
諺の直訳
squeaky とは「キーキー」と軋んだ音が鳴っている様子を表しています。
自転車の車輪がキーキーとうるさくなっている状況を、
思い浮かべてみましょう。
車輪が軋む音がうるさくなってくると、
自転車の持ち主は、車輪に潤滑油を指して、
車輪がスムーズに回転するように処置を施しますね。
この状況を表して、
「The squeaky wheel gets the oil.」
→ 軋む車輪は油をもらう。
と言っているのがこの諺の直訳による意味です。
「wheel」と「oil」が韻を踏んでいて、
おしゃれな文です。
諺の意味
この諺の意味しているのは、
軋む車輪のように、大声をあげて主張している人に対しては、
油、つまり、何かしらのアドバンテージが得られるということです。
本来、車輪がキーキーと鳴る前に、
普段から油を指して手入れしておくのがベターですが、
どうしても、音が鳴って初めて手入れすることになりがちですよね。
それは、車輪に対してだけではなく、人間に対しても当てはまります。
自己主張せずに粛々と物事を進めている人はあまりサポートされず、
不満などを主張している人ばかりがサポートを受けられるというのは、
往々にしてあることですね。
この諺は、そのような状況を、
車輪の軋みに例えて表現しているのです。
まとめ
12月のソフトバンクの通信障害については、
ソフトバンクでなくても起こりえたことだと考えられるので、
ソフトバンクを解約するという選択が正しいかは少し微妙です。
そう思うと、ユーザーが離れてしまったソフトバンクは少し気の毒ですが、
とはいえ、解約を申し出たユーザーのみに通信料を割り引くというやり方は、
あまり気持ちのいいものではありませんよね。
顧客による「カスハラ」も問題視されている中で、
不平の声を荒らげる顧客に見返りを与えるような事例を作って、
「カスハラ」を助長しないかも懸念されますね。