電力自由化によって、
「○○電力」というような、いわゆる電力会社でなくても、
電力供給の契約ができるようになりました。
そのため、電力の提供をガス会社と契約したり、
携帯電話会社と契約したり、
大型スーパーと契約したりと自由自在です。
ユーザーにとって自由な契約ができる大きなメリットは、
安く電力を使うことができるということでしょう。
元々電力を提供していた電力会社に比べて、
新規参入の会社は少しでも安く電力を提供して、
顧客獲得に動いているように見えます。
実際、その戦略は成功しているようで、
「関西電力」では、自由化後の顧客離れが深刻となり、
つい最近、電気料金の値下げが発表されました。
では、この電気料金の値下げによって、
他の電力会社との差はどのくらい縮まったのでしょうか。
この記事では、関電の電気料金値下げを含めて、
電気料金を比較します。
電気料金の決まり方
当然ですが、電気料金は、電気を沢山使うほど、
多くの電気代がかかるように設定されています。
1ワット当たりいくらと決まっていれば、
分かりやすいのですが、
実際には、ひと月に使っている電力が大きい人ほど、
1ワット当たりの単価が高くなるように料金が設定されています。
電力をほとんど使わない人が1ワット使うのと、
電力を沢山使う人が1ワット使うのでは、
かかる料金が異なるのです。
ほとんどの電力会社の場合、ひと月に使う電気代が、
15kWh までなら、一定額、
15kWh を超えた分は、使った量に応じて金額が決まり、
1kWh当たりの料金は、
120kWhを超えた分から上がり、
300kWhを超えた分はさらに上がるというように、
段階的に増加していく仕組みをとっています。
電力会社毎で、各段階の料金設定が少しずつ異なっており、
これによって、安い電力会社があったり、
高い電力会社があったりすることになります。
各電力会社の料金設定
それでは、各電力会社の料金を比較するために、
料金設定を見ていきましょう。
ここでは、関西電力、大阪ガス電気、auでんきの3社で比較します。
(従量電灯A、ベースプランA-G、でんきMプラン)
関西電力は、値下げ後の料金を見ることにします。
全て税込みです。
関西電力 | 大阪ガス電気 | auでんき | |
---|---|---|---|
15kWhまで | 327.65 | 272.43 | 327.63 |
15kWh~120kWh | 19.76 | 19.76 | 19.75 |
120kWh~300kWh | 26.19 | 24.54 | 26.19 |
300kWh~ | 29.94 | 28.41 | 29.93 |
値下げしたといっても、関西電力が一番高いことに代わりはなさそうですね。。。
料金設定だけ見ると、大阪ガスが一番安いと言えます。
電力使用量と料金
具体的な料金は、どれだけ電気を使うかで変わってきます。
そこで、各使用量毎にどれだけ電気代が違うのかを計算で調べてみましょう。
上のグラフは、横軸に使用電力量[kWh]、縦軸に電気料金を表しています。
赤線が関西電力、緑線が大阪ガス、青線がauでんきの料金です。
グラフが下に来るほど電気料金が安いということですが、
料金設定からも明らかなように、大阪ガスが一番安いですね。
auでんきと関西電力の料金設定がかなり近いということもあり、
グラフはほとんど重なっていることが分かります。
ただし、auでんきでは、ショッピングに使えるポイント還元があるので、
電気料金自体が変わらなくても、ポイント分が関西電力と比べてお得になります。
そのため、ポイント分を料金から差し引いた場合も見てみましょう。
ポイント還元率は、電気料金に応じて変わり、
8000円以上で、最大の5%還元になります。
この最大還元の時は、auでんきの料金がポイント込みで、
大阪ガスの料金と同程度になっていることがグラフから分かります。
まとめ
3社の電気料金を調べてみました。
関西電力が値下げしたとは言っても、
まだ他の電力サービスに比べて割高のようですね。
その差は、大きくておよそ5%くらいではありますが、
電気は1年中使うものなので、常に5%オフの恩恵をうけるのと、
受けないのとではトータルで見た時に大きな違いになってきます。
何にしても、一度見直してみることが大切ですね。