端末間で共有できるクラウドストレージとして、
Dropboxを利用されている方は多いと思います。
実際、私もDropboxを普段から利用しています。
ところが、Webページを運用している、
Ubuntuのレンタルサーバー上で、
ディスク容量がみるみる食いつぶされていることが分かりました。
もともと、Dropboxで無料利用できる容量は2GBで、
いくつかの条件を満たすことで、
数GB程度まで上限を拡大することができました。
とはいえ、数GB程度で、
100GBのレンタルサーバーのストレージを
不足させることはないだろうと思っていたのですが、
よくよく調べてみると、原因はやはりDropboxでした。
そこで、この時の症状と対処法についてまとめておきたいと思います。
症状
- 100GBのUbuntuのストレージ利用率が100%近くなった。
- Dropbox の上限は6GB程度で、
実際に利用していたのは1GB未満であった。 - duコマンドで確認するとDropboxは60GB超であった
- 一方、Dropboxの中をduコマンドで確認しても そのような巨大なディレクリは見つからなかった
duコマンドは、-sオプションでディレクトリのサイズを
調べることができます。
ここまで分かったことでは、
Dropbox に原因がありそうだけど、
それが何かわからないということです。
そこで、さらに細かくDropboxのディレクトリ内を見ていくことにしました。
原因
そこで見えてきた原因は、Dropboxディレクトリの直下にある
隠しディレクトリ”.dropbox.cache”の存在です。
“ls -la” でDropbox内のフォルダを表示すると、
このキャッシュディレクトリの存在が確認できます。
さらに、このディレクトリ内を確認してみると、
大量のファイル、ディレクトリの存在が確認できました。
そのため、キャッシュがたまり続けた結果、
Dropbox内のローカルなデータが膨大となったことが
ストレージ逼迫の原因と言えます。
対処策
原因がDropboxのキャッシュであることが分かったので、
このキャッシュデータを削除しましょう。
キャッシュデータはDropboxの動作を助けるもので、
本データを含むものではないので、
削除しても特に問題を生じるものではありません。
実際、Dropboxの公式サイトでも、
容量解放のためにキャッシュの削除が勧められています。
https://www.dropbox.com/ja/help/desktop-web/cache-folder
ということで、キャッシュデータを次のコマンドで削除しましょう。
rm -R ~/Dropbox/.dropbox.cache/*
これで、キャッシュディレクトリ内のデータが全て削除され、
キャッシュが逼迫していた容量が解放されることになります。
まとめ
Dropbox では、設けられている上限データ以上に、
ローカルキャッシュデータが膨れ上がることがあります。
しかも、隠しディレクトリとして、
そのローカルキャッシュデータが膨れ続けるので、
発見が遅れる可能性もあります。
もし、Dropboxを導入していて、
原因不明のストレージ逼迫に出くわした時は、
Dropboxのキャッシュデータを確認してみる必要がありそうですね。